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アイルランドの病院のシステム
かかりつけ医制度
アイルランドの病院はかかりつけ医制度(GP: General Practitioner)と言って、一人ひとり家の近くにかかりつけのお医者さんがいます。目がかゆくてもお腹が痛くても、肌荒れでもまずはかかりつけ医に診てもらって、症状がひどい場合には紹介状を書いてもらい、やっとそこで大きな病院に行けるというシステムです。
留学生やワーキングホリデー滞在者、旅行者など期間限定でアイルランドに滞在する人はGPカードがないので、保険会社か病院に電話して予約を取ってからかかりつけ医のいるクリニックに行くという流れになります。
大きな街には予約なしで診察してもらえる病院もありますが、利便性のために50ユーロ以上かかることもあります。
料金は一律50ユーロ
アイルランドのクリニックでの診察料は一律50ユーロです。別途で薬代も発生しますが、私の場合は10ユーロ前後で収まりました。夜間の場合は100ユーロ前後かかるそうです。
アイルランドの病院(GP)の営業時間
クリニックによっても異なりますが、基本的には月曜日から金曜日、午前9時から午後5時までの間で診察してもらえます。
病院の予約の仕方
私はアイルランドでワーホリをするにあたり健康保険に入っていたので、まず保険会社に連絡をしました。海外からの通話は高くなってしまうので、私はLINE OUTを利用しました。
- 保険会社に電話する
- 症状を伝え、保険適用かどうかを確認して適用であれば病院の手配を依頼する
保険会社によっては通訳が必要か聞かれる(お医者さんによっては訛りが強い人もいるので、通訳の人がいてもいいかも) - 指定された日時に病院へ行き、受付で予約した旨を伝える
パスポート+保険番号等がわかるものを持っていく - 先生に診てもらい、処方箋をもらう
薬をクリニック近くの薬局でもらうのは日本と同じ流れです
もし海外旅行保険に加入していない場合は全て自費負担になりますが、風邪程度であれば70ユーロ以内で収まると思います。
海外旅行保険を利用すれば返金される
レシートを取っておこう
留学生やワーキングホリデー滞在者は健康保険の加入が義務付けられているはずなので、それを利用すると診察代・薬代・交通費が返ってきます。請求するにはレシートが必要になります。帰国するまで大切に取っておいてください。
私がインドで行った病院では保険適用での診察時にはお金を払う必要がなかったのに対して、アイルランドの病院では事前に立て替えて、帰国後に請求するという流れでした。これは病院によっても選択可能だったり、立て替えのみ対応だったりと違ってくるので、事前に確認しておくといいと思います。
英語が心配だったら通訳を頼める
保険会社によって、英語が不安な人には現地在住の日本語が話せる人に通訳を依頼することもできます。私はアイリッシュアクセントが心配だったので、3回中2回、通訳をお願いしました。自分の身体のことなので中途半端に分かったふりをするよりは、しっかり自分の病状を理解したかったので、通訳を頼んで正解だったと思います。
無料ですが、現地で通訳が見つからない場合や通訳との日程調整の兼ね合いもあるため、確実に通訳の人に来てもらえるとは限りません。
1度目は現地在住の日本人男性に、2度目は日本語が流暢なアイルランド人女性に来ていただきました。
私が1年間の滞在で三度も病院に行った理由
花粉症
アイルランドで花粉症?と思いますが、アイルランドに到着して3日後くらいから鼻水が止まらなくなり目も痒くなるという症状が出てきました。日本では花粉症の症状が全くないので不思議です。抗生物質を処方され、無事解決しました。
アイルランドでは5月頃に花粉のピークを迎えるそうで、私がアイルランドに到着したのが6月。ちょうど花粉症のシーズン真っただ中だったのかもしれないです。
軽い肺炎
一週間以上の高熱、食事も取れずフラフラに
これはワーホリ期間中で一番つらかった時期かもしれないです。最初は軽い鼻水と咳から始まり、風邪気味かな~?と思う時期が1カ月ほど続きました。途中で薬も飲みましたが、ついに1週間以上の高熱と咳が止まらなくなり、水を飲むこともご飯を食べることも、ましてや外出なんてできない状態になってしまい、やっとの思いでクリニックにたどり着きましたが、交通手段が徒歩のみだったので熱でフラフラになりながら歩きました…
通訳をつけたら英語だけじゃないメリットがあった
ここでついにGPだけでは済まず、紹介状を書いてもらい大きな病院に行くことに。通常だったらバスか徒歩で自力で行かなければいけないのですが、このときは通訳の人に来てもらったのでその方の車に乗せてもらいました。(当時は考える余裕もなかったのですが、本当に有難いことだと思います。)英語の面だけでなく、自分が限界の時に誰かがいるって本当に助かりました。
大きな病院は不思議な雰囲気だった
大きな病院(呼び方に違和感)に到着したはいいのですが、ここでかなりの時間待たされることに。受付を済ませた後、待合室とは別の隔離部屋みたいなところへ連れていかれ、別の女性と私しかいない空間で名前を呼ばれるのを待ちます。
その部屋、かなり異様なんですよ。正方形で、壁際に長椅子が並んでいて。私は角にうずくまって座ってひたすら高熱に耐えるのみ。
病院自体は暗く、内科と思われるエリアには患者がいっぱいいて、私はカーテンで仕切られた部屋にあるベッドに寝かされて点滴をされました。あー、点滴は本当に良かった。しばらく何も食べておらず栄養不足だったこともありみるみるうちにエネルギーが回復していくのがわかりました。人生初の点滴、まさかアイルランドですることになるとは。
サンドイッチとヨーグルトを出されて幸せでした。しかもヨーグルトは何味がいいか選べました。1週間ベッドの上で一人で耐え忍ぶ生活をしていたので、看護師さんにお世話をしてもらって赤ちゃんみたいな気持ちです。採血や採尿をして終わり。
この時の通訳さんには心底お世話になって、私がご飯をまともに食べていないのを知って帰りにスーパーに寄ってくれ、無事に食料をゲットすることができました。
その後咳が止まらずまた薬を貰いに行って、3回目のGP利用となります。
アイルランドの病院は気軽にいける
長々と肺炎の話を書いてしまいましたが、アイルランドの病院は割と気軽に行けることがわかりました。料金も一律なので心配する必要がないし、病状によっても保険適用となります。
そして英語が心配な人や元気がない人は無理をせず通訳を付けてくださいね。私のようにフラフラになってしまう人はいないことを願いますが、思わぬ恩恵があるかもしれません。