この記事では私がアイルランドで経験した仕事の一つ、オペアについて説明したいと思います。
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オペアとは?
オーペア(オペアとも呼ばれる)は、元々フランス語のAu pairからきています。住み込みやお宅に通い、その家庭の子供の保育する見返りに滞在先の家族から報酬をもらって生活する留学制度。 地域によってはマザーズヘルプやナニーとも言われるこの制度ですが、日本ではなかなか馴染みがないですよね。
実際にやってみて、私は良い制度だと思うので日本でも広がってほしいです。でも結局個人間のやり取りで完結してしまうので、実際にお子さんがいる人は日本でもオーペアを探そうと思えば探せます。
オペアに必要な英語力は?
気になるのが必要な英語力。
私の英語力を参考に挙げると、CEFRではB2です。上中級レベルで英検は準1級(2級までしか取得していませんが)、TOEICだと780以上945未満のレベルに当たります。英会話はというと日常会話は問題なく話せて、専門的な内容だったり、複雑な内容になると、語彙力が足りなかったりで頭で考えながらところどころ言葉に詰まることが多いです。
実際にオーペアとして生活してみて、日常会話は必須だと思います。オペアファミリーからの指示を受けたり、言葉が話せる子供がいる場合はある程度のコミュニケーションが取れる程度の英語力でないと自分が困ることも多いので、英語は話せれば話せるほど楽になるかなと思います。
ただ、英語があまり話せなくても、あなた自身とオペアファミリーの間に信頼があったり、身振り手振りでお互いに意思疎通できる忍耐力と優しさがあれば話は別なので、ここはオペア先を探す際、コンタクトが取れたときに確認してみるのが一番です。
オペア先の探し方
アイルランドでのオペアファミリー探しは、基本的にはインターネット経由で見つけるのが一般的です。私が実際に利用したウェブサイトをいくつか紹介したいと思います。
AuPairWorld
オペア探し最大手のサイトです。アイルランドだけでなく、世界中でオペア先が探せるので私もかなりお世話になりました。使い方は、まずオペアとして登録後、オペアを募集している家族にこちらから連絡を取ったり、反対にファミリーから仕事のオファーが来る仕組みです。マッチングサイトのような仕組みでサイト内で連絡が取れます。
希望地域を選択することができるので、ダブリンだけでなくゴールウェイやリムリック、キルケニーなどでも探せますし、私は実際にこのサイトを使ってオペアファミリーを見つけることができました。
Au Pair Ireland
アイルランドのオペア先探しに特化したサイトです。登録しているオペアファミリーよりオペア先を探している人の数が倍以上多いので、競争率は少し高いかもしれませんが、何しろアイルランドでのオペア探しに特化したサイトが少ないので、登録してみてもいいと思います。
MixB
言わずと知れたアイルランド在住者向けの掲示板です。求人のページを見るとオペア募集がたまに出ていて、どうやらオペアをしていた日本人が帰国するので、家族のために次のオペアを探してあげているようです。日本人がオペアをしていたので家族も日本人に理解があったり、慣れているのでやりやすいと思います。実際に、アイルランドでオペアをしている子はヨーロッパの子が多く、見た目の全く違う日本人よりは、アイルランド人と生活も文化も少し似ている欧米人が採用される確率は正直高いです。
他には知り合いのツテだったり、Facebookのコミュニティでも見つかる場合があります。
オペアの面接内容・よく聞かれる質問
いざオペアファミリーと連絡が取れたら、面接の約束をします。面接は大体向こうから日時を提示してくることがほとんどなので、メッセージのやり取りをして様子を見つつ、面接のアポを待ちましょう。
私は2家族と面接をして、片方はSkype面接、もう一方は直接会っての面接でした。面接といっても簡単な会話形式のやり取りなので、そこまで臆することはありません。一応私が聞かれた質問を列挙したので、心配な方は答えを頭の中に入れておくといいと思います。
オペアの面接で聞かれる質問
育児経験はある?
ワーキングホリデーに行く人は30歳前の人なので、保育士さんでもない限り、おそらくほとんどの人が育児経験はないでしょう。ですが問題はありません。アイルランドにオペアをしに来る外国人は18歳~26歳くらいが多いです。私がアイルランドで出会ったオペア達は大体二十歳前後だったので、彼女たちにも育児経験はほとんどないかと。
ここでは自分の兄弟姉妹や従兄弟、身近にいる年下の子のお世話をした経験を話しましょう。そこまでお世話というお世話をしたことがない人も、世話好きアピールをすることで「頼りになりそうだな」なんて印象付けることができます。
家事や料理はできる?
私は一人暮らしの期間が長かったので、家事は一通りできました。料理もレシピを見ながらですが作ることはできたので、もちろんYesと答えました。あとは、レストランでのアルバイト経験を言うと(ホールですが)料理を作れる人とみなされたので、あまり関係ないもと思うことも伝えてみてください。意外なことがプラスに動くこともありますよ。
確認したほうが良いこと
自分の仕事内容
始める前にどこからどこまでの範囲が自分の仕事内容か確認してください。例えば、子供の世話をしてと言われたから子供の分の洗濯だけしていたら、両親の分の洗濯もやるように追加で頼まれた等のトラブルを回避するためです。あとは、平日は週に何回夕食を作る日があるか、プライベートの時間・スペースは確保できるかとか、面接の時点で確認できることはしておきましょう。
働く時間
住み込みだと家が職場になるため仕事とプライベートの分別が難しくなってきます。事前にオペアファミリーに自分の勤務時間を確認しておけば夕方「あれ?まだ働いているけど何時までだっけ?」なんてことがなくなります。相手もオペアが働いてくれることに悪い気はしない人もいるので、何も言われないこともよくあります。
家庭内のルール
これは絶対に把握しておいてください。面接後実際に働き始める時でも大丈夫です。
私がお世話をした男の子は8歳で、放課後友達と近所のお店でお菓子を買って楽しんでいました。ある時子供が「今日だけお金貸して、あとでお母さんに請求していいから」というので普通に5ユーロだったかな、渡してしまったんです。後日、子供だけでお店に行ってはいけないという決まりがあったことを知り、バツが悪い思いをしました(笑)
オペアの報酬はいくら?
アイルランドのオペアの報酬は100ユーロ前後/週です。80ユーロから120ユーロの間が平均ですね。
これが高いか低いかは人によりけりですが、住み込みだったので家賃を払う必要がなく、食費もかからないので、生活コストはほぼ0です。私の場合、1年間働かなくても細々と生きていけるだけの貯金をして渡航したので、月に400ユーロを休日の交通費に充てたり、外食をしたりすることで結局プラマイゼロでした。貯金が減らなかったというのは有難かったです。
私のオペアファミリー
私がお世話になったオペアファミリーはシングルマザーの家庭でした。8歳の男の子と12歳の女の子がいて、お母さんは日中働きに出ていました。週末になると子供たちが離れて住むお父さんの家に泊まりに行きます。
日本では鍵っ子と言って小学生くらいになると親が外出していても自分で鍵を持って留守番していましたが、アイルランドでは小学校低学年の子の送り迎えは絶対に親がしています。
登下校も子供たちだけでなく、保護者同伴が当たり前です。(学校まで徒歩5分なのに!)けど言ってしまえば、それ位アイルランドは治安の良くない国と言えます。
オペアの仕事・一日の流れ
07:30 起床
07:45 子供たちを起こす(全然起きない)
08:00 朝食を食べさせる(食べてくれない)
08:15 学校に送り届ける
08:30 自分の朝食を食べる
09:00 洗濯機を回す
09:20 掃除機・モップ掛け
10:00 休憩(つかの間の自由時間)
12:00 掃除の残り・昼食をとる
13:00 子供部屋の掃除
14:30 学校から子供をピックアップ
15:00 宿題をやらせる(全然やらない)
16:00 外で遊ぶ子供に目を見張りつつ、夕食の準備
18:00 お母さん帰宅、夕食を食べさせる(日によっては子供を習い事に送ることも)
こちらが一通り、大まかなスケジュールになります。特段難しいことは何もありませんでしたが、8歳という扱いづらい年齢だったこともあり苦労もしました。最初は日中遊べるんじゃない?とも思いましたが、子供を学校に送り届けてから驚異のスピードで帰ってくる(14時半)ので、なかなかのんびりする訳にもいきませんでした。
ワーキングホリデーにオススメのエージェントは?
海外で初めての子供のお世話という仕事をしてみて、大変なこともたくさんありましたが、いい経験になったと思います。ワーキングホリデーという限られた期間の中、何をするのもどこに行くのもあなたの自由です。オペアの仕事に興味がある方にこの記事が役に立つことを願っています。今回はオペアという仕事の大まかな概要だけだったので、今後もっと掘り下げた内容の記事を書きたいです。
私がお勧めのワーキングホリデーエージェントは、Rebornワーホリ。ワーホリ後にニューヨークに行き、ジャパンフェスの運営など様々な企画に参加することができます。私は結局ワーキングホリデーに行って普通に帰ってきて日常生活を始めてしまったクチなので、これを知っていれば…と少し後悔しています。
資料請求だけでも無料でできるので、興味のある方はどうぞ。